UPS/使い続けるためだけでなく、データを保存して正常に終了する時間を確保する
550VA・340WのBW55Tと、1000VA・610WのBW100Tを比較。停電時に何を動かし、何分で終了させたいかから選びます。電源をつなぐことと、PCやNASを自動で終了させることの違いも整理します。
実機未使用・国内向けメーカー仕様、両機種共通の取扱説明書と関連ソフト・選定資料を確認|情報確認日:2026年9月15日
本記事は広告を含みます。対象はオムロンのBW55TとBW100Tの通常モデルです。停電への切り替え、実際の保持時間、PC・NASの終了動作を当サイトで試したレビューではありません。延長保証付き型番や交換バッテリー単体とは区別します。
「写真を外付けHDDへ保存している。停電で急に止まることにも備えたい」
「550VAなら、550Wの機器をつなげる?」
BW55Tの上限は550VA・340Wです。550Wではありません。 また、BW100Tにすると同じ負荷での保持時間を長く取れる場合がありますが、電源を挿しただけでPCの正常終了まで設定されるわけではありません。[1][8]
先に結論:接続する量が小さく、終了までの時間を確保できるならBW55Tから
接続する機器の合計容量と、終了までに必要な時間をBW55Tで満たせるなら、価格と設置場所を合わせて比較します。より大きな負荷を扱う、同じ負荷でも保持時間に余裕を持ちたいならBW100Tを候補にします。容量と時間の両方を確認して決める順番です。[3]
| 比較項目 | BW55T | BW100T |
|---|---|---|
| 出力容量の上限 | 550VA/340W | 1000VA/610W |
| 停電時に給電する出力口 | 4口 | 4口 |
| バッテリー運転時の波形 | 正弦波 | 同じ |
| 給電方式 | 常時商用給電方式 | 同じ |
| 切り替え時間 | 10ms以内 | 同じ |
| PCとのUSB通信 | 対応・ケーブル付属 | 同じ |
メーカーの現行仕様に基づきます。出力口が四つあることは、どんな機器でも四台つなげる保証ではありません。WとVAの上限を両方守り、機器の種類・起動時の負荷なども確認して選びます。[1]
正弦波出力は両機種共通のため、波形のためだけにBW100Tへ上げる必要はありません。一方で、「無停電」という名称であっても、あらゆる接続機器が瞬断なしで動き続けられるとは限りません。常時商用方式には切り替え時間が存在し、説明書でもその瞬間の停電で不具合を起こす機器へは使用しないよう指定されています。[2][4]
1.340W以内でも、550VAを超えればBW55Tの範囲外
UPSに接続する機器の容量は、WだけでなくVAでも足し合わせて計算します。仕様書や本体表示で不明な数値がある場合は、機器メーカーへ確認しましょう。ここでは不明なVAを、Wと同じ数値だと勝手に仮定して埋めることはしません。[3]
例えば、接続する機器一式が300W・600VAと仮定すると、BW55TではWこそ340W以内ですが、VAが550VAを超えてしまいます。逆に360W・500VAなら、VAは範囲内でもWがオーバーします。この二つを「どちらか一方が以内だから使える」と判断することはできません。
| 接続する合計の仮定 | BW55Tの上限との比較 |
|---|---|
| 300W・600VA | Wは以内でも、VAが超過 |
| 360W・500VA | VAは以内でも、Wが超過 |
| 200W・300VA | 数字は両方以内。ただし余裕・時間・実機適合の確認は残る |
上表は単位と上限の読み方を示す計算例であり、特定のPCの実測値ではありません。BW100Tで数字が収まる場合でも、それだけで接続機器が問題なく使えることを保証する表ではありません。
メーカーは、接続機器の総容量に対して1.2〜1.5倍程度の容量を持つUPSを選ぶ目安を案内しています。使い始めに余裕があっても、後からモニターなどを追加するなら合計容量を必ず見直しましょう。[3]
HDDだけでなく、終了するために必要な機器も考える
PCに接続した外付けHDDを守りたい場合、HDDの電源だけを残しても、PCの処理が急に止まれば、通常の保存・終了操作を続ける構成にはなりません。これは電源のつながりからの注意です。
手動で終了させるなら画面を見るモニターも必要か、ネットワークを使って停止を指示するなら途中の通信機器も必要か。停電時に残したい機器を、作業の流れに沿って書き出す方法をすすめます。全部をつなぐのではなく、終了に必要な範囲を決める考え方です。
2.3.6分と4.3分を、そのまま電池持ちの差にしない
仕様表の最大負荷時は、BW55Tが340Wで3.6分、BW100Tが610Wで4.3分です。想定している負荷の大きさが異なるため、「大きい方でも約40秒しか延びない」と単純に比較しないよう注意してください。[1]
共通説明書の保持時間表から、同じ消費電力の行を抜き出して比べると次のようになります。[5]
| 接続する消費電力 | BW55T | BW100T |
|---|---|---|
| 100W | 約22分 | 約50分 |
| 200W | 約8分 | 約20分 |
| 300W | 約4.5分 | 約13分 |
これらは周囲温度25℃・新品初期状態での参考値です。使用年数、温度、負荷の変化などにより実際の時間は異なります。普段から満充電かどうかの確認も欠かせません。この表はWごとの時間の目安であり、VAや接続対象の適合を判定する表ではありません。[5]
何分持つかより、何分で終了する必要があるか
メーカーは、終了に必要な時間に対して、初期状態のバックアップ時間に2倍以上の余裕を見て選ぶことをすすめています。電池が劣化した後も考えるためです。[3]
例えば、検知後の待ち時間を含む終了処理に6分必要だと自分で確認したなら、計画上は12分以上を一つの目安にします。合計200Wで上の公表値を参照する場合、BW55Tの8分では不足し、BW100Tの20分なら視野に入るというように判断が変わってきます。
ただし、この6分は説明用の仮定です。WindowsやNASが必ず6分で止まるという値ではなく、BW100Tなら実環境で必ず終了を完了できる保証でもありません。実際の終了時間・ソフト設定・電池の状態をあらかじめ確認しておきましょう。
任意の消費電力から分数を直線的な比例で推測する計算機は、今回は設けていません。容量が数値上収まることと、終了に必要な時間を十分に確保できることは別として扱います。
3.コンセントを挿すだけでは、PCやNASの自動終了まで設定されない
自動シャットダウンを使う場合は、UPSとの通信ケーブル接続と、対応ソフトまたは接続機器側の設定が必要です。電源コードは電力を送るための線であり、電源プラグを挿すだけで停電検知後の終了手順までPCへ登録されるわけではありません。[8]
オムロンの「PowerAttendant Basic Edition」にはWindows版があり、確認した対応一覧にWindows 11が掲載されています。ソフトの入手・設定と、お使いのOS・UPSの対応確認はご自身で行う作業です。本記事ではソフトの導入やユーザー登録の代行は行っていません。[7]
| 確認する接続 | 役割 |
|---|---|
| UPSからPCなどへの電源接続 | 停電中の電源を一定時間確保する |
| UPSとPCなどの通信接続 | 電源状態を伝え、対応する終了制御へつなぐ |
| 終了ソフト・機器側設定 | 待ち時間や終了処理などを決める |
ソフトの説明書には、電源異常後の待ち時間、外部コマンド処理、OSの終了時間などが個別に設定項目として用意されています。バッテリーがなくなる直前まで待つ計画ではなく、必要な処理を落ち着いて終えられる時間を確保して設定します。[8]
「UPS自動停止」と「PCの正常終了」は別
BWシリーズには、設定した最大バックアップ時間でUPS自身を停止する機能も備わっています。これは、PCやNASの処理状況を確認して正常終了させるソフトを設定したことと同じではありません。名前の似た自動機能を取り違えないようにしましょう。[2]
NASへつなぐ場合は、メーカーのUPS対応一覧を、NASの正確な型番とソフトの版で確認します。ブランド名だけで、すべての製品が自動終了に対応しているとは判断できません。今回、BeeStationなど既存記事の保存機と、この二つのUPSとの実機検証は行っていません。[9]
4.細いBW100Tでも、奥行き・高さ・重さは増える
| 縦置き時の公表値 | BW55T | BW100T |
|---|---|---|
| 幅×奥行×高さ | 約9.0×29.1×16.5cm | 約8.5×34.2×23.5cm |
| 本体質量 | 約4.5kg | 約7.9kg |
| 電源ケーブル | 約1.8m | 同じ |
メーカーの現行仕様をcmへ換算すると、BW100Tは幅こそ5mm小さいものの、奥行きは5.1cm、高さは7cm、質量は約3.4kg増えます。外付けHDDの代わりになる薄い小箱という感覚では置き場所を決められません。[1]
両機種とも指定の方向で縦置き・横置きに対応しています。BW100Tは設置向きに合わせて操作表示部を回転できる点も便利です。ただし、棚のすき間へ横に入れば設置完了というわけではなく、放熱やコードの取り回し、点検・交換に必要な作業スペースも確認しておきます。[2]
3ピンと接地を、購入後の問題にしない
電源入力は接地極付きの3ピンプラグです。説明書は確実なアース接続を求めています。使いたいコンセントで指定どおり接続できるか分からない場合は、メーカーや電気工事の専門業者へ確認してから選びましょう。接地を省いたり、プラグを加工したりして合わせてはいけません。[6]
現行の同梱品には、以前付属していた3P-2P変換プラグが含まれていません。メーカーは2024年9月生産分まで同梱していたと説明しています。古い開封記事や店舗の付属品欄だけで、変換プラグが入っていると思い込まないようご注意ください。変換部品を使う場合でも接地確認が不要になるわけではありません。[1]
レーザープリンター、複写機、掃除機など、瞬間的に大きな電流が流れる機器は接続しない指定です。PC周辺の電源をすべてまとめる感覚で増やさず、対象機器の確認を先に行います。[6]
5.電池の「期待寿命5年」は、5年間交換も確認も不要という意味ではない
両機種のバッテリー期待寿命は、周囲温度25℃で5年という公表値です。本体保証や、停電時の保持時間の保証と同じ数字ではありません。使う温度や状態を確認し、表示・点検とメーカーの交換案内に従います。[1]
交換用バッテリーはBW55TがBWB55T、BW100TがBWB120Tです。対応する電池の種類と購入費まで事前に確認しておきます。型番が似ているからといって同じ交換品を使い回すことはできません。これらは消耗時の交換用であり、UPSの容量を増やす増設電池ではない点にも留意してください。[10][11]
予備電池を本体と同時に何個も購入する前に、保管環境と交換の計画を立てておきます。使用者による交換手順が案内されていても、自己流で内部を分解したり、指定外の電池へ置き換えたりする方法は案内していません。
3年保証と、登録条件付きの電池サービスを分ける
通常モデルには本体3年保証が案内されています。さらに、バッテリーの3年間無償提供サービスを受けるには、本体購入後1か月以内の愛用者登録などの条件を満たす必要があります。登録をせずに放置していても電池を無料でもらえる制度ではありません。交換用バッテリーパックの単体購入自体も、このサービスの対象外です。[2][12]
購入日が分かる書類を大切に保管し、現在の規定で登録と受付の条件を確認しておきましょう。なお保証は、万が一の際に消えてしまった写真や書類データそのものを復旧・保証するという意味ではありません。
6.容量メモは、接続の安全や保持時間を自動判定しない
記事内のチェック機能では、用途、接続対象の確認、電源・接地環境、終了手順を順を追って確認できます。別枠で合計W・VAと容量の余裕を入力すると、両機種の上限との数値比較を表示します。
VAが不明な場合は、Wの数値をそのままコピーして計算しないでください。 空欄は0として扱わず、未確認項目として残します。WとVAの大小関係が不自然な入力も、勝手に修正せず見直しを促します。
1.2倍・1.5倍はメーカーの選定目安を使う計画値です。数値が範囲内でも、起動時の負荷、切り替えへの対応、必要な時間、ソフトの適合までは確認できません。長時間の家電運転や、人命に関わる機器の選定を、このチェックで済ませないようにしています。
この機能は外部へ入力内容を送信・保存せず、USB機器へのアクセスや停電を発生させるテスト、PCの終了処理を行うこともありません。
道具の実感 / UPSを買う前に
電源を何分残すか。
その前に、何をつなぐか。
BW55TとBW100T。用途・接地・終了手順を確認し、合計WとVAを別々に比較します。数字が収まることと、実機を安全に使えることは別です。
550VA / 340W
約4.5kg・バックアップ4口
1000VA / 610W
約7.9kg・バックアップ4口
接続する機器とUPSの説明書、メーカーの適合確認が優先です。実際の電力測定や停電試験は行いません。
01 四つの準備を確認する
03 購入前に残る確認
同じ消費電力で見る保持時間の参考
| 接続する電力 | BW55T | BW100T |
|---|---|---|
| 100W | 約22分 | 約50分 |
| 200W | 約8分 | 約20分 |
| 300W | 約4.5分 | 約13分 |
共通説明書68ページの25℃・新品初期状態の参考値です。満充電の状態と電池の劣化・環境を確認し、保証時間として使いません。入力したWから分数を計算した表ではありません。
容量の目安:合計W × 倍率、合計VA × 倍率を、それぞれ340W/550VA、610W/1000VAと比べます。どちらか一方の超過を見落とさず、必要保持時間・起動時負荷・適合を別に確認します。
説明書は瞬間的に大電流の流れる機器などを対象外としています。四つの出力口があっても、任意の家電を四つ接続できるわけではありません。UPSはデータの別コピーを作りません。
数値の根拠と確認範囲は、記事末尾の出典をご覧ください。
新品の本体と、交換電池だけの商品を取り違えない
購入候補はBW55T・BW100Tの本体です。BWB55T・BWB120Tは交換電池で、末尾に延長保証などの記号が付くセットも通常モデルとは内容が異なります。電池の状態・保証が違う中古品と、新品を同じ価格条件にしません。[2][10][11]
標準で通信用USBケーブル約2.2mが付属しています。使用予定がない接点ケーブルや有償の延長保証を、必須品と思い込んで追加購入しないようにしましょう。購入額は、本体とお使いの構成に必要な適合用品、送料をそろえて冷静に比較します。[1]
まとめ:電源のバックアップと、データの別コピーは違う
接続機器の容量が小さく、終了までの時間を十分に確保できるならBW55Tから検討します。負荷が大きい場合や、同じ負荷でも保持時間にゆとりが必要ならBW100Tを比較しましょう。正弦波やUSB通信の有無ではなく、W・VAの容量、必要な時間、置き場所の順に見ていくのが選び方の基本です。
UPSを設置して停電に備えても、それだけで別ドライブへ写真のバックアップが作成されるわけではありません。ファイルの誤削除や保存機自体の故障に備えるデータコピーは、別に計画を立てて行いましょう。
何を動かし、何分で終了させ、どこに別のコピーを残すか。この三つを決めてから、必要な容量のUPSを選んでください。
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オムロン BW55T ブラック
550VA・340WのUPS本体。交換バッテリーや延長保証付き別型番とは区別した通常モデルです。
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